切手を貼り忘れてしまった郵便物、誰にでも起こり得るミスです。ポストに入れた瞬間に「あゝ、送ってしましった!」と言う後悔。しかし、あきらめる必要はありません。この記事では、そんな切実な状況から郵便物を取り戻すための方法をご紹介します。
切手を貼り忘れた郵便物、料金不足、どうなる?
送られてきた返信用のはがきや封筒、たいていの場合は「料金受取人払郵便」になっている事が多いので切手を貼らずのそのままポストに入れればよいのですが、公共機関から送られてきた返信用のはがきや封筒の場合は「切手を貼ってください」と記載されている事が多いですね。いつもの習慣でうっかり切手を貼らずに投函、私も年に数回失敗します。
また一般の郵便物でもうっかり切手の料金不足でポストに投函する事はよくある事です。
この場合、その後郵便物がどうなるかは投函したポストが自分の住所の配達管轄内か、配達管轄外によって郵便局の対応が分かれます。
配達管轄内の場合
この場合、差し人の住所が書かれていればその住所に送り返されますので、そのまま待っていれば問題ありません。(この場合は料金はかかりません。)もし差出人の住所が書かれていない場合は、「料金不足」とスタンプが押され、さらに通知のはがきが添付されて送り先に届けられます。(この場合については後述します。)
直ぐに料金不足に気付いた場合、管轄の郵便局に連絡すると対応してくれます。
郵便物を特定できた時点で連絡をしてくれ、指定された郵便局に出向いて不足分の料金を支払えばそのまま送ることが出来ます。
その際にどのポストにいつ投函したか、差出人の住所氏名、電話番号、受け取り人の住所、郵便物の形状等を聞かれますので用意しておきましょう。また窓口では身分証明書が必要になります。
配達管轄外の場合
例えば、旅行中、知人にはがきや手紙をポストに入れた際、そのポストが自宅の住所から遠く自分の住所の管轄外の場合は自分の住所には配達されず受け取り人のもとに配達管轄内の場合と同じように配達されます。
料金不足で受取人に配達された場合どうなるか
郵便物が料金不足で配達された場合、受取人のもとに届いた郵便物には「料金不足」という印が押され、通知はがきが添付されて届きます。
受取人はこの通知はがきに足りない料金分の切手を貼り付け、10日間以内にポストに入れるか、直接郵便局に持参して料金を支払う事で支払うことが出来ます。。
受取人は、その郵便物を受け取るか、送り主へ返送するかを選択ができます。受取人が郵便物を受け取りたくない場合は、郵便物に赤で「受取拒絶」と明記し、署名または印鑑を押して、ポストへ投函するか、郵便局へ持参することで、送り主へ返送されます。開封してしまった場合は、この手続きは適用されないので、注意が必要です。
郵便物を取り戻す方法
切手の料金不足を早めに気付いた場合は前述したように投函したポストの最寄りの郵便局に連絡すれば不足分を払う事で再送できますが、すでに集配局を出てしまって受取人に迷惑をかけたくない場合や、またポストに入れてしまった後にどうしても取り戻ししたいと言う事もあるかもしれません。
その場合の取り戻し方法をご紹介します。
「取り戻し請求」を出す
まずポストの前で集配人を待つことは無駄ですので止めてください。
集配人から直接郵便物を手渡ししようとする行為は、第三者による不正な取得を防ぐために許されていません。ですから、ポストに投函した後、そこで待機し集配人に直接依頼しても残念ながら引き渡しはしてもらえません。同じ理由で、本人確認が難しいため、電話での請求も受け付けていません。
「取り戻し請求」の請求方法
まずは郵便物を投函したポストの近くの郵便局に行くか、電話でどうしたら良いか相談してみて下さい。具体的な方法を教えてくれます。
郵便局を探す場合は日本郵便のこちらのWebサイトを参考にして下さい。
一般的には郵便物を投函したポストの近くの郵便局の窓口で、送った郵便物の種類や形状、差出人や送り先の情報等を「取り戻し請求書」に記載して提出します。その時に運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類が必要になります。
郵便物がどこにあるかによって料金がかかる場合がある。
- 請求場所が郵便物を出したポストの集配局で郵便物がその集配局を出ていない場合は無料です。
- 集配局を出てしまった場合は取り戻し手数料がかかります。
- 配達業務を行う郵便局に請求の場合は420円。
- その他の郵便局の場合は580円。
無事に配達を止められた場合、差出人に返送する事が可能です。
また、取り戻しを申請した際に使用した郵便切手は使用できなくなり、消印されて戻ってきます。もし取り戻した郵便物をもう一度送りたい場合は、新たに必要な郵便料金を支払い、その後で「再送」として出すことが可能です。
まとめ
切手の貼り忘れや料金不足で差し戻された経験は誰しもが一度はあると思います。その時点で気付けば対処は可能な事多いですが、厄介なのは貼り忘れや料金不足に気が付かない事が多いという事です。
特に決められた期日までに送らなければならない郵便物が差し戻された場合、焦ってしまいます。
私も講演のチケットを送った時に差し戻されてしまい、結局その講演の日までに届かなかった経験があります。その時は「そのまま送ってよ!」と思いましたが、料金が足りないので仕方がないですね。
そうなならないためにもポストに出す前には今一度確認をして投函しましょう。