封筒に住所や宛名を書く際には、特定のマナーが存在します。この記事では、ビジネスからプライベートまで、あらゆるシーンで必要とされる正しい封筒の住所と宛名の書き方を完全ガイドします。正
式な文書からカジュアルな招待状まで、相手に敬意を表しつつ、適切な印象を与えるためのポイントを紹介。このガイドを通じて、封筒のマナーをマスターし、あなたの手紙が相手にとって心地よいサプライズとなるようにしましょう。
宛名の正しい配置:封筒別のルールを把握する。
受取人が手紙を受け取った際に最初に見るのが封筒の住所や宛名です。これは実質的に送り主に対する初めての印象となります。そのため、好印象を与えるためには、これらを慎重に書くことが重要です。
(1)和封筒(長形封筒・角形封筒、縦書き)の書き方
縦書きの「縦書き時の英数字の正しい表記法」は下記の記事で詳しく書きましたので参照して下さい。
今回はその他の部分について説明していきます。
和封筒は通常、縦書きの手紙向けのものですが、横書きで書くこともできます。日本では、縦形式の和封筒が一般的に好まれており、特に正式な場合にはこの種の封筒が選ばれます。目上の人への連絡や、企業間の書類交換などにも、和封筒がしばしば利用されます
和封筒 (表)縦書きの場合
縦書きの和封筒に宛名を記入する際は、右上に郵便番号を入れます。郵便番号の最後の数字に合わせて住所を書き、郵便番号の直下から一文字分下げて記載を開始します。住所内の番地は漢字で表記し、公式な文書では建物名や部屋番号も省略せずに全て記入します。
宛名は、中心に配置された郵便番号枠のすぐ下から書き始め、住所よりも大きめの文字で表記します。共同住宅や下宿生の場合は、名前の右上に宛て先の表記として「○○様方」と加えます。
受取人に特定の役職がある場合、その役職名を名前の上に書き加えます。役職名が4文字以下の場合は名前の直上に、5文字以上の場合は名前の右上に、小さな文字で役職を明記します。
和封筒(裏)縦書きの場合
封筒の裏面への記述も重要です。適切な裏書は、受取人に対して良い印象を与える可能性があります。ビジネス環境においては、礼儀を守った裏書きが特に効果的です。
和封筒を使用する際2種類の記述の方法があります。
1.差出人の住所を封筒中央より少し下の部分に記入します。封筒の中心線を基準にして、その右側には住所を、左側には差出人の名前を配置すると、バランスよく映ります。
2.中心線の直ぐ左から住所を記述し、その隣に名前を記入します。
封筒の左上角には、郵送日を記載するのが一般的です。封筒を閉じる際には、適切に封をすることが重要で、「〆」「封」「緘」といった文字を記入することが一般的です。慶事の際には、「寿」や「賀」といった文字を用いることもあります。
和封筒 (表)横書きの場合
和封筒において宛名を横書きで記入することもできます。
横書きで記入する際には、封筒のフタが右側になるように平置きし、中心に向かって住所と宛名を記載します。
ここでの数字は算用数字を使用し、封筒が横向きになっている状態で、切手は右上角に貼ります。封筒に郵便番号のための枠が設けられている場合は、その枠内に郵便番号を縦書きの場合と同じように入力し、枠がない場合には住所の上部に郵便番号を記入します。
切手は右上に貼付します。
(2)洋封筒の書き方(横書き)
洋封筒は、通常横書きで使用され、和封筒の縦の形状とは異なり、より横長のデザインを持ち、古くから存在しています。
カジュアルなやりとりや親しい人宛の手紙や招待状にしばしば選ばれる洋封筒は、その装飾性により個性的な印象を与えることができます。
洋封筒 (表)の書き方
宛名の記入に際しては、封筒の二文字分ほどスペースを開けてから郵便番号を先に書き、その下には住所を書きます。横書きの形式であるため、住所内の数字は算用数字が普通です。
宛名自体は封筒の中心近くに、住所よりも目立つように大きめの文字で記載します。フォーマルな文書の際には、詳細な住所情報を含めることが望ましいです。切手は封筒の右上隅に配置します。
洋封書 (裏)の書き方
洋封筒における裏書きは、横書きをする際、封筒の中央下部に全ての文字が収まるように配置することが重要です。封をした後に文字が見えなくならないように、適切な位置を選んで、郵便番号と住所を同じ行に記載します。その住所の直下には、より大きなフォントサイズで自分の名前を記入します。
(3)洋封筒の書き方(縦書き)
挨拶状や結婚式の招待状等を送る四角い洋封筒の場合、縦書きで書くことが一般的です。
洋封筒の表の縦書きは和封筒の縦書きの手順と同じですが、裏の書き方は要注意です。通常は開封部が右になる様に封をしますが、不祝儀(葬式や通夜等)の場合は左にします。
洋封筒の縦書きの書き方(裏)・封の仕方
洋封筒を縦書きで裏書を行う際は、開封部が右に来るようにします。封する部分によって住所が覆われないよう、封筒の左下側に縦に住所と名前を記入することが肝心です。
郵便番号は、住所と名前の頂部に横にして書きます。縦書きでの住所には漢数字を、横書きでの郵便番号にはアラビア数字を使用します。和封筒を使用する場合のように、「〆」「封」「緘」といった封印文字を加え、日付は左上に入れてください。
不祝儀(お葬式、葬儀、香典)を送る際には、開け口を左側に設定します。この配置だと、封をする部分の右側に郵便番号、住所、名前を配置し、封印に文字が重ならないよう配慮する必要があります。
まとめ
封筒に住所や宛名を記載する際のマナーは、手紙の第一印象を左右します。
本記事では、和封筒と洋封筒それぞれにおける正しい表書きと裏書きの方法を詳細に解説しました。
和封筒では縦書きが基本であり、郵便番号、住所、宛名の順序で記載し、特にフォーマルな場合は漢数字を用いることが推奨されます。一方、洋封筒は横書きが一般的で、封筒の開封部が隠れないように配慮しながら住所と氏名を記載します。
このガイドを参考に、シーンに応じて適切な封筒のマナーを守ることで、受取人に対して敬意を表し、好印象を与えることができます。